有元農場 誕生秘話 (第1話より~)

2014-06-21 10:26:00

トラクターをなんとか最低限使いこなせるようになりました。

なのでお貸りしている 55 a 程の畑の半分を使い作物を作ることにしました。

25 a の半分はアブラナ科中心の葉物野菜を直売向けに作る事にしました。

残りの半分を何にしようか妻と考えていた所、西野さん(師匠)の方から「南瓜をしてみないか?」とのお話を頂き練習で 10 a 程作ってみる事にしました。

今では、有元農場の主作物の一つになっている南瓜です。今では年間 1 ha 以上作っており、部会でも西野さんの次の作付面積までになりました。

当時、農協出荷用の南瓜の値段が何年も安定しており西野さんが進めて下さいました。

作りたいものがあって作っても、売り先があって生活できるだけのお金にならないと百姓は成り立ちません。

理想や夢を抱きながら自給自足をしたいのは百姓をしていれば皆同じです。

ですが家族がおり、皆で生きていかなければなりません。それが現実です。

理想や夢を追いかけるのは子育てが落ち着き、自分たちだけの技術が確立してからだと妻と話し合いました。

西野さんに南瓜作りを習い初めました。正直その頃は南瓜に対してピンときませんでした。

まずは元肥からです。師匠と同じ鶏糞を元肥に使う事にしました。

その頃は肥料を買うのも厳しかったので、西野さんに御相談し鶏糞をわけて頂けるようになりました。 

西野さんの鶏舎の中にある鶏糞をスコップで肥料袋に一袋(約15㎏)ずつ入れて 100袋 程持ち出しました。

妻と二人で何日も通い作業を繰り返し、わけて頂きました。いやーーー大変でした。

また一つ百姓の作業の厳しさを感じる事ができ、勉強になりました。

そうして持ち帰った鶏糞(袋)を妻と二人、一袋ずつ手で持ちふりながらで畑にまき、マルチを張りました。

次はトンネル張りです。春南瓜だったので露地では温度が足りず二重のトンネルが必要でした。

またまた西野さんのご好意に甘え、余っている資材等を貸して頂ける事になりました。当時は本当に何から何まで甘えてしまいお世話になり、本当に感謝しております。本当にありがとうございました。

トンネルを張るのも触るのも、全てが初めてです。周りの大根農家さん等の畑を見てまわり一番良い張りかたを考えました。

そして実践し、なんとか形になり張る事ができました。本当に全てが勉強です。。

全ての準備ができいよいよ定植です。定植までの準備にこれ程の時間がかかり、ここからがやっと栽培開始です。

やはり実がなる野菜でハウス・トンネル栽培となると技術・時間・投資とかかるものですね。

上手に作ることができれば収穫期も長く収量も上がり、お金も取れる。当然ですね。 

いよいよ苗がきました。300本ぐらいですかね。定植するのに妻と二人半日かかりました。 

すぐにポキッといきそうで触るのが怖い怖い!!     野菜の赤ちゃんですもんね。  

そして次の日から一ヶ月間トンネルの開け閉めが始まりました。ハウスと同じなので朝、夕と温度管理をしてあげないといけません。 この時期、春南瓜にとって一番心配な事は霜だったので 、しっかり温度管理をして霜から守ってあげなくてはいけませんでした。もちろん昼間の高温もいけませんけど。

春一番が吹いてトンネルが飛ばされたり、0度以下になり冷害が出たりと、毎年一年で一番長く感じる長い長い一ヶ月 です。  

 

注意力も足りず、管理も後手にまわりと反省・勉強ばかりでした。  

次回ではいよいよ南瓜の手入れをしていきます。                               第十話            完

  

 

 

 

 

2014-06-15 10:56:00

前々回で購入したトラクターの整備も終了し、納品されたのでトラクターも使えるようになりました。

今では第一倉庫、第二倉庫とありトラクター二台とその他機械全て保管できるようになりましたが、当時は倉庫もなく機械・農具を保管できる所もありませんでした。

なので最初に畑を貸して下さった地主さんが畑の前に家があり、そちらの敷地が広かったのでご好意でそこに置かして頂けるようになり本当に助かりました。

なので倉庫が立つまで一年程はそちらの敷地にトラクター・農具共にブルーシートをかけ置かせて頂きました。台風やら大雨やらでシートも飛んでしまったりして本当にご迷惑をおかけしたと思います。

そちらの地主さんには今でも家族・農場スタッフ共々大変お世話になっており感謝・感謝しております。

さてトラクター、平畝マルチャーがきましたのである程度の環境は整いました。

なのでまずはトラクターの耕運の練習からです。

ロータリーも現在ではコバシ・ニプロのロータリーをつけており耕運・整地、大変向上していますが当時は別にそんな機械がある事すら知らず純正オンリーでした。

当時はその純正ロータリーすらまともに扱えず大変苦労しました。やはりまともに耕運できるまで一年はかかりました。最初、小城さんにしっかりレッスンして頂き後は独学で回数をこなして慣れていきました。

最初は土が波うって凸凹でした。購入したトラクターがコンピューター制御のふる装備型だったのでロータリーをおろして引っぱるだけである程度仕上げてくれるだろうと思い作業したのですが全然イメージ通りにはいかずトラクター作業の難しさを知りました。

ロータリーをおろした時の爪の深さ・角度・制御板の調整・爪の回転のスピード・トラクターのスピード・畑のその時の状態・エンジン回転数・等少なくとも最低これだけ考えながら作業しなければいけません。

ようはその機械に合った設定、その時の気候・畑に合ったやり方、そして一番は自分に合ったやり方をみつけだしてしていくという事です。 

ですがそれこそが難しい!!

トラクターの後のアタッチを変えるたび、例えばマルチャーをつけても毎回設定を考えなければならないという事ですからね。今までまともにまともな機械を触った事もなかったので本当に扱うのが難しかったですし、深く考えさせられる事ばかりでした。ですがそれら全てひっくるめて楽しかったです。

トラクター作業の仕上がりでその後のマルチ張り・定植・種蒔き・と後の作業に連動していくので本当に大事な作業です。百姓は畑作りの初めから収穫の最後まで作業が連動していて、持っている機械・農具、もちろん百姓の手による技術と、もちろんその時の気候、それらが作る作物の命に全て活かされた時、美味い野菜ができ、収量も確保できます。いやーーー深い・深い。。。そして面白い!!!!!!

これは感覚をより鋭く研ぎ澄まして野菜にならないといけませんね(^O^)

 

自分らの時代にはトラクターは普通で、その前の時代は耕運機、そしてそれより前は牛や馬と、本当に大変な作業をされてきて今があるのでしょう。時代は時代です。昔は昔です。

『ですが自分の目がくもった時は原点にかえれ』と常に自分に言い聞かせております。

百姓も百姓の時代の原点にかえれば何か面白いヒントがあるのかもしれませんね。

                                                                                                                      第九話     完 

      

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