有元農場 誕生秘話 (第1話より~)

2014-08-14 12:11:00

さてトンネルの開け閉めを毎日しながらトンネル内でのつるの誘引、芽かきをしていきました。

そしてちょうどつるがマルチの端まできた頃に、ちらほらなのですがまだ動きの遅い「ミツバチ」さんが南瓜の雄花・雌花に飛んできます。

最初はこんな身近に蜂がブンブン飛びまわるのが不自然という感覚でしたのでいちいち蜂に反応してました。

ようはいつか蜂に刺されるんじゃないかという恐怖ですよね。

ですが作業をしていき 蜂の存在が気にならなくなり自然な感じになっていきました。

毎日見ていると、いとおしい存在になり、見かけないとなんか寂しいきもちになります。

蜂が雄花・雌花に飛んでいき花粉を運んでくれます。そして交配が完了した雌花がだんだん大きくなり南瓜になっていきます。

最近ではかミツバチの数もかなり減少しており、交配が必要な野菜にとってはなくてはならない存在(ミツバチ)です。 

種類も日本ミツバチ、西洋ミツバチおりますがほとんどが西洋ミツバチです。  

温暖化がすすみミツバチ・その他虫達が生きていきにくい方向に生態系も急激に変わってきてるのでしょう。

ミツバチのおかげで南瓜の交配も順調にいき、そんなこんなしているうちに4月下旬になり霜の心配もなくなったので

いよいよトンネルを外す事になりました。  

トンネルを外し、マルチの外にはワラを敷いていたのでワラの方向にツルの先端を等間隔で誘引していきました。

南瓜達はここから広い空間・ワラの上で伸び伸び育っていきます。  

引き続き芽かきをしながら、今度は南瓜に敷物を敷く作業をしていきます。

地面と南瓜の間に高さで言えば5センチ程の空間を作って太陽の光が入るようにしていきます。

ついている南瓜1つ1つ全てにシートを敷いていきます。この作業により南瓜の地面との接地面に色がついていくという事です。それをしないと出荷してもお金になりません。出荷規格というものです。

向かい合わせのツルが交差するまでなりいよいよ芽かき作業も終わりです。あとはツルのしんを止めて促成南瓜(春南瓜)の管理作業の全てが終わりです。

南瓜が大きくなり、へたの所がコルク状までなればいよいよ収穫です。

初めての南瓜栽培、理解できたのは50%程度でした。管理作業に追われ全然ダメでした。ですが西野さん(師匠)から教えて頂きなんとか資材代ぐらいにはなりました。本当にありがとうございました。

 

今日本の青果物出荷には共同出荷、市場出荷があります。ここに出荷するには厳しい出荷規格がありそれらは野菜の見た目(外観)により等級が決まり、値段も決まります。

味うんぬんよりまずは見た目(外観)です。百姓も生きていくためお金を取る為に見た目にこだわり、そこに非常に敏感になります。それにより規定ギリギリまで農薬散布をします。

皆さん知っていますか?  農薬の最初の元になったのは第二次世界大戦等で使われてきた『毒ガス』ですよ。

人間は見た目(外観)にこだわるばっかりに自分たちが食べる物に『毒ガス』からできた農薬を散布してそれを食べているんですよ。

自分は見た目もある程度は大事だと思いますが、本当に必要最低限に農薬も抑え減農薬・減肥料でいいと思います。

昔から百姓の人らは「自分の所で作った野菜を自分の家族に食べさせたくない。」って言いよったわけですからようは体に悪いと思ってたんですよね。

自然界には摂理があり、その中に気候があり、虫達がいます。畑をより自然なものを取り入れて自然なバランスがとれるようにコントロールしてやれば、そう虫達も悪さをしないと思います。

自然界にないものを畑に入れれば入れるだけバランスは崩れ自然から遠のくことになります。

最近の気候を読むのは本当に難しい。だって当日の天気予報が外れるぐらいですから。  

ですが温暖化等、地球をこのような環境にしたのは人間ですから、難しかろうがなんだろうが現実に立ち向かい攻略しながらできる限りの安心な野菜を消費者に届ける。それが百姓の責任ですよね。

正直、百姓を始めて理不尽なシステム・必要のないシステムがあるのを自分なりに感じました。

そして何より『今まで百姓は社会の中で生かさず殺さず』のポジションにいなければならなかった事も。

何より自分の作る野菜に責任をもち、そして自信をもって自分の野菜で勝負をし、様々な困難・壁に打ち勝っていきたいものですね。                                                   

                                                                                                       第十二話         完