有元農場 誕生秘話 第7話「『YANMAR』との出会い」

前回、広い畑での初作付が見事な失敗で終わった所までお話しました。

残った「ほうれん草」を出荷しつつ、次の作付計画に入りました。

色々妻と考えた結果やはり面積が 1ha (3000坪)までなるとどう考えても「ラックラック」ミニ耕運機じゃ到底追いつきません。そこでどうしても必要な機械、「トラクター・平畝マルチャー」だけは泣けなしのお金ですが自己資金で購入する事に決めました。

インターネットで全国調べました。メーカー、車種、頭に叩き込みました。

で最終的にいきついたメーカーはヤンマー農機でした。「あかーいトラクター」のヤンマーです。

他のメーカーよりやはり1~2割高いです。ですがボディの赤い色に惚れ、エンジンの性能に惚れ決めました。

妻もうちの父も「農機はやはりヤンマーだろう!」とヤンマー押しでした。

他県には手頃の値段で程度が良さそうなヤンマーの機械がたくさんありました。

ですがいくら中古とはいえ高額です。車と同じで直に自分の目で見て触って乗ってみて納得がいけば購入という流れがとりたかったので、とりあえず直に見に行ける県内の農機屋さんに絞る事にしました。

電話してアポをとり見に行きました。

そしてその最初の農機屋さんで運命の出会いをします。

その日父に一緒について来てもらい薩摩川内市の農機屋さんに見に行きました。

その日見に行かせて頂いたのが自分の機械の先生であり、有元農場にとっても今に至るまで大変お世話になり、自分が決断を迫られた時「要所・要所」で色々なアドバイスをして頂いてきた大恩人、

『 小城機工 (株) 代表 小城 護 氏 』

との出会いでした。

売る人、買う人の関係なのでしょうがそこは人と人との関係です。正直互いに駆け引きです。

ですがそれ以上に人間性、機械にかける愛情、技術、センスが素晴らしい方です。

お店にいきトラクターを見せて頂きました。EG224 (24馬力) でした。

正直、20馬力前後のを探していたので大きく感じました。ですが内心見た瞬間決断してました。

まず小城さんが仕上げている機械は見た目が本当に綺麗で、不思議なものでなんとなくなのですが機械の方からこちらに使ってほしそうにしているんです。

ようは機械と自分との「フイーリング」が合ったということなのでしょうが、その機械を仕上げたのは小城さんなので売る人の気持ちと買う人の気持ちが機械を含め全て噛み合ったという事ですよね。

あとは一番重要な予算の話です。あの時は本当に無理を言ったと思います。ですが小城さんは自分 (有元農場) の未来に投資して下さり、予算をかなり抑えて下さりました。

本当に感謝しております。

そしてついに「有元農場」初の念願のトラクターを購入する事ができました。(^-^)

その日、初めて小城さんとも出会い、初めてトラクター(愛車)とも出会い、「購入」という決断をしました。

自分は何の物事も「自分の直感」を大事にしていますのでこういう結果になりました。

 

家族で食べていく為にはある程度の面積が必要です。それに比例して最低限の農機具も必要になります。

そして百姓道を極める為にもやはり必要なものがでてきます。

百姓 (有元農場) にとって信頼できる農機具屋さん (小城さん) は必要不可欠な存在です。

先々の「有元農場」のビジョンをしっかり理解して頂き必要な機械を探して頂く!!

互いに損をしないような流れで信頼を深めていくように日々努力して参ります。

どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

 

人との『 縁 』をどういうきっかけであろうが開拓していく。

素晴らしい 『 縁 』 を引き寄せてものにしていけるかは、結局全ては自分の動き次第です。

 

第七話 完